やりがいを感じる時

システムエンジニアという仕事の特徴は、工作機械やコンピュータ、さらにはネットワーク等の専門的な技術と知識を活かして仕事をするという点と、技術と現実をつなぐことによって机上の理論だけでなくリアルの世界で顧客の課題を解決するという点にある。いわば技術者とコンサルタント両方の顔を持った仕事といえるだろう。

その特徴が、システムエンジニアという仕事のやりがいと深く結びついている。やりがいを感じる時の例としては、様々な技術と知識を駆使してシステムの改善を重ね納品をして、実際にシステムが稼働し顧客が満足した表情をした瞬間などが挙げられるが、これが生まれてくる背景は、自分の技術力が確かだったと満足できることと、その技術が実際の顧客の問題解決に役だったと確信できることの両方にあるはずである。メーカーであれば製品の開発設計者と工場で実際に生産する人や営業として顧客に販売する人が違いますので、技術力を製品に活かす生きがいは直接感じられても、顧客が使って喜ぶことで感じるやりがいは間接的なものになるのではないだろうか。

そういった意味で、システムエンジニアは仕事の川上から顧客という川下までの全体を生きがいを感じる対象とできる仕事なのだ。もちろん、全体を見渡して仕事をする苦労は職能別に分業して行う場合と比較すると大きくなる可能性は高いが、その分大きな見返りが期待できるとなればモチベーションも維持できるだろう。